基本的に備忘録

あれこれ

『竜とそばかすの姫』を見てきた

『竜とそばかすの姫』を見てきた。思ったことを

 

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 綺麗な映像と壮大な音楽を大きなスクリーンとスピーカーで流す、大迫力で映画館でしかできない経験だったと思う。そう、これを求めて映画館に行った。

 元々、綺麗な映像と壮大な音楽を映画館で体験してみたくて行ったのでそれだけで満足しているんだけど、ストーリーも面白かった。

 

 トラウマを抱えて大好きだった歌を歌えなくなってしまった人が、仮面をつけることで歌えるようになり、最終的には仮面がなくても歌えるようになっていく物語

 

 鍵盤に触れて音楽を楽しんでいた幼い頃の回想シーンと、歌を歌おうとして吐いてしまった現在のシーンの対比はくるところがあった。

 

同じ人たちが作っているからか、『サマーウォーズ』に似ているところがたくさんあった。
まず、仮想世界のUとOZが似ている。
OZと比べてUが進化したところは、現実の感覚がアバター(AS)にリンクしていることを代表とした、より現実世界にリンクしている所だと思う。

 

 『サマーウォーズ』を見たときのOZの世界は、未来の世界のようで現実感がなかったけれど、現実が近づいてきたのかUの世界はリアリティを感じた。悪口が書かれているところ等、現実世界を意識して寄せている部分もあるから余計にそう感じたんだと思う。

 仮想世界で絶賛される様子なんかは、『うっせえわ』のAdoぽかった。Adoが自身がAdoであることを親しい人にしか話していないというのをテレビで見たことがあって、そんなところとかもあって、よりそう思った。

 逆にいうとリアリティを感じるせいで、超短期間(1日?)でフォロワーが0 ⇒ 2,000万人とキッズラインもびっくりな増え方だったり、小学生がYoutubeみたいなところで一人で生配信していたり(もしかして現実にもいるのかしら…)等、変な所が気になっちゃって後で笑ってました。

 

何かあったらヒロちゃんの家にドタバタと駆け込む場面が地味に気にいっている。

 

すずがUの中でだと歌うことができるという点は、他の人の体に魂が乗り移って、その人として生活する森絵都の『カラフル』を思い出した。

 

細田守監督の作品は女の子が大きく口を開けて大泣きするシーンが多い気がする。

 

 最初は自分の母親が他人の子を助けようとして亡くなったことを恨んでいたけれど、他の人のためにいてもたってもいられなくなったときに、母親の感覚が多少分かったりしたのだろうか。受け入れることができたのだろうか。

 

 

 上手く言語化できないけれど、ネットのような仮想空間であなたは誰?って問いかけるのはなんでなんだろう。理解できないわけではなく、自分自身にもどんな人なのか気になるアーティストがいたりして、そういう感覚があるのだけど、どうして気になるんだろうなぁ…
 うーん、なんか違う。
 Uという仮想空間で知り合っても、結局は現実世界ではどんな人なのか知りたくなるという仮想空間と現実世界のつながりを再認識させられたというか。
 とにかく、BELLEが「あなたはだれ?」と呼びかけるシーンや龍の現実世界での正体を特定しようとするシーンに何か思うところがあった。

 

 序盤にカツオのたたきが出てきていたけれど、高知県の話ということでそういうことだったのかと。何度も出てくる川は四万十川だろうか...と思った。一度は行ってみたいところだったけど、もう1つ行きたい理由が増えた。
 後日、調べてみるとどうやら四万十川ではないことが分かった。
 高知 × 川 = 四万十川 というあまりにも安直な考えを反省した。